Lateropulsionを理解する 〜症状からリハビリテーション
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本日もブログに訪れて頂き有難うございます。
ブログを運営している作業療法士のYudai(@yudai6363)です。

 

今回の記事では、
Lateropulsionラテロパルジョン)」
についてまとめていきます。

 

この記事を読めば、
Lateropulsionの症状からアプローチ法までが理解出来ます。

Lateropulsionとは

Lateropulsionは神経系の障害により,
・自覚的視覚垂直位(SVV)
・無意識的深部感覚
が障害されます。

自覚的視覚垂直位(SVV)

視覚的に認知された垂直方向を表し、耳鼻咽喉科領域において、目眩や平衡障害の機能評価として用いられます。

視覚的にみた垂直位が、実際の垂直位とどの程度離れているかで評価するものであり、Lateropulsionが重症である程、自覚的視覚垂直位が大きくなります。

評価方法として、こちらの文献を参考にしてみてください。
文献:健常者におけるコンピューターソフトウェアを用いた主観的視覚垂直の測定の信頼性

 

 

無意識的深部感覚

無意識的深部感覚は、筋紡錘や腱紡錘から筋の長さや筋にかかる張力の情報を伝えます。

無意識的深部感覚が障害されると、体性感覚機能が悪化します。

詳しい内容はこちらの文献を参考にしてみてください。
文献:深部感覚障害を有する患者へ理学療法評価と理学療法の考え方

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代表的な症状

Lateropulsionの代表的な現象として、"筋力が保たれているにも関わらず体幹が不随意に一側方向に倒れこむ現象"です。

 

pusher症状と疑われがちですが見分けるpointとして、

"Lateropulsionは介助者が正中に傾けた際に抵抗は生じず姿勢を正中位に保持する事が可能"です。

 

 

また、症状的な症状として、

Lateropulsionの代表的な症状

【病側の症状】
・顔面の温痛覚障害
・眼振・目眩
・嚥下障害
・失調症状

【反対側の症状】
・頸から下の温痛覚障害

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責任病巣

Lateropulsionの責任病巣は
・前脊髄小脳路
・前庭性脊髄路
が考えられています。

 

 

○前脊髄小脳路が障害されると、、、

同側の無意識的深部感覚(筋の長さや筋にかかる張力の情報)が障害され、姿勢の調整を行うことが困難になります。結果、同側方向への倒れ込みが生じます。

 

○前庭性脊髄路が障害されると、、、

平衡感覚が障害され同側方向への崩れが生じます。前庭性脊髄路とは、頸部・体幹・下肢の筋緊張を調整して姿勢調節を行うとされています。

 

 

 

評価

Lateropulsionの評価スケールに関するシステマティックレビューにおいて、Burke Lateropulsion Scaleが信頼性・妥当性のあるツールとして示されています。
公益社団法人日本理学療法士協会より

 

Burke Lateropulsion Scale

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アプローチ方法

身体の姿勢保持は
①視覚の情報
②前庭系の情報(平衡感覚)
③体性感覚の情報を統合
が重要となり、姿勢保持に関与します。

 

Lateropulsionでは、自覚的視覚垂直位が偏倚している事や、前庭性脊髄路が責任病巣である事から"視覚情報や・前庭系に対しての介入は困難"です。

 

となると、体性感覚からなるアプローチで介入していきます。

体性感覚では、表在感覚意識的深部感覚無意識的深部感覚にわけることが出来ます。

しかし、脊髄小脳路が責任病巣であり、"無意識的深部感覚に対しての介入は困難"です。

よって、体性感覚の中の触覚や圧覚に対してのアプローチを行った方がよいと考えます。

その他にも、健側への重心移動の学習を図ることや、障害側の靴に外側ウェッジを使用し倒れこみを防ぐといった方法もあります。

 

 

 

リハビリテーションの一例

【感覚刺激・及び筋出力コントロール】
○方法
キャンディーボールの上に障害側足を乗せて、ボールをコントロールしながら転がしたり踏んだりします。この運動で、足底からの刺激を受ける事で、足底がボールから離れられないように筋出力のコントロールをする事を目的としています。

 

【歩行訓練】

○方法
障害側が接地した際に、無意識的な下肢の伸筋群の緊張が働かない為に障害側に倒れこむことがあります。そのため、クライエントに対して意識して障害側を接地してもらうようにします。

例えば、クライエントに障害側の接地時を意識してもらうために、「右足、左足」と声かけしながらの歩行や、あえて障害側を強く踏み込むように指導していきます。

 

 

 

 

まとめ

Lateropulsionは、自覚的視覚垂直位や、無意識的深部感覚が障害され、筋力が保たれているにも関わらず体幹が不随意に側方へ倒れこむ現象のことをいう。

責任病巣は、前脊髄小脳路や前庭性脊髄路と考えられている。

評価として、Burke Lateropulsion Scaleは信頼性・妥当性のあるツールとされている。

介入方法として、体性感覚の中の触覚や圧覚に対しての介入を行った方がよいと考える。

またその他にも、代償手段として、健側への重心移動の学習を図ることや、障害側の靴に外側ウェッジを使用し倒れこみを防ぐといった方法もある。

 

本日の最後まで読んで頂き有難う御座いました。

 

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