視床出血を理解する。〜症状・リハビリテーション・予後予測〜
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管理人のYudai@yudai6363)です。

 

 

今回は脳出血において頻度の高い

解説していきたいと思います。

視床出血の概要

 

視床出血は、視床穿通枝の出血が多く、視床に隣接している側脳室にも穿破しやすい為、生命予後が悪い脳内出血の1つとされています。

 

また、視床出血は脳内出血の30%程度を占めしており、近年では、高齢者の人口増加に伴いその頻度が高くなってきています。

 

視床出血症状としては、表在覚や深部覚などの知覚障害や、意識障害を患う事が多く、視床痛などが合併すると機能障害が重度化します。

 

その他にも、視床の部位によって「意欲低下、記憶力低下、視床性失語、視床性半側無視」などを呈する事があります。

 

 

 

視床の解剖図

 

視床は間脳のおよそ4/5を占める神経核の複合体であり、第3脳室にまたがった親指ほどの大きさで左右対称な構造体になっています。

 

 

 

 

視床の機能

 

視床については、以下の図のように核にわけてみると分かりやすいです。

 

▶︎血管支配領域

 

 

①視床結節動脈:前核周辺の領域

 

②傍正中視床動脈:背内側核周辺の領域

 

③視床膝状体動脈:後外側腹側核と後内側腹側核周辺の領域

 

④後脈絡叢動脈:視床枕周辺の領域

 

 

 

▶︎神経核

 

前核:
前頭葉と関連しており、意欲・記憶・注意障害などを生じます。


背内側核:
帯状回と関連しており、記憶障害などを生じます。


前外側核:
6野(運動前野)などと関連しており、錐体外路症状を生じます。


後外側腹側核(VPL):
3・1・2野(感覚野)上方と関連しており、体幹・四肢の知的障害を生じます。


後内側腹側核(VPM):
3・1・2野(感覚野)下方と関連しており、顔面・舌の知覚障害を生じます。


視床枕核:

頭頂連合野、側頭連合野と関連しており、視床性失語・視床性半側空間無視を生じます。

 

 

↓詳しくは、こちらの記事を参照。↓

 

 

 

視床出血の原因

 

視床出血の多くは、高血圧による微小動脈の動脈硬化が原因と考えられています。

 

また出血源となるのは、視床を灌流する穿通枝と呼ばれている極めて細かい動脈です。

 

 

 

視床出血の症状

 

視床出血の中でも後外側腹側核損傷の頻度は高く、その部位が損傷されると感覚障害を起こしやすいとされています。

 

感覚障害として、当初は感覚低下などを起こしますが、慢性期になると「視床痛」という半身の痛みを伴うよう事がしばしばみられます。

 

 

さらに出血量が多いと、視床を超えて隣接している内包・被殻・網様体・側脳室に影響を及ぼします

 

内包・被殻が障害されると、反対側に運動麻痺を伴い、網様体が障害されると、重度の意識障害を伴い生命の維持に関わってきます。

 

側脳室内に出血が発展すると、水頭症を患い、意識障害・認知機能低下が生じます。

 

 

 

▶︎視床痛

 

床痛のメカニズムとして、後外側腹側核後内側腹側核が限局性に障害されると、視床の残存部位の機能が亢進し体性感覚野に対して興奮性に投射する為、視床痛が発現するとされています。

 

視床痛は、発症後数週間くらい経過した後に生じやすいとされています。

 

視床痛の症状として、焼付ける様な痛みや、突発的な電撃痛針を刺す様な痛み強い痺れなどが持続します。

 

痛みが悪化すると、不眠や抑うつなどの精神機能低下を引き起こし、離床やADLの阻害因子になります。

 

 

 

視床出血の治療

 

視床出血そのものに対して、基本的に手術は行われません。

 

理由として、視床は脳の深い所に位置しており手術をすると、残存している機能を傷つけてしまう可能性がある為です。

 

治療方法としては、主に保存療法を中心としリハビリテーションを行ってきます。

 

 

 

視床出血の予後

 

視床出血後の予後は、出血の程度と範囲によって大きく異なります。

 

出血量が少なく、血腫の増大が無ければ大きな後遺症は残りません。

 

逆に、出血量が多く中脳まで及ぶ場合であれば、意識の回復が悪かったり、生命の危険を伴う可能性が高くなります。

 

 

 

 

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