脊椎椎体骨折〜治療とリハビリテーション〜
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ブログを見て頂き、本当に有難うございます。

今回は、高齢者女性に多い

「脊椎椎体骨折」


について学んでいこうと思います。

脊椎椎体骨折を呈する高齢者は、外出する機会が減少している為、生活の満足度が下がりQOLが低下する

と言われています。

スライドの流れとして

となります。

 

 

 

高齢者の骨折は脆弱性骨折が多い

 

高齢者の骨折は、
骨強度の低下による脆弱性骨折が多いのが特徴とされています。
その中で特に多いのが「脊椎椎体骨折」であり、
日本人女性では、
70〜74歳で25%80〜84歳で43% に認めています。
また、1度骨折を起こすと3〜4倍の確率で起きる危険性が生じます。

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脊椎椎体骨折が生じる原因

 

主な原因として、
①骨粗鬆を患い、
比較的弱い外力によって生じる

②転移性骨腫瘍にて病的椎体骨折が生じる
③強い外力にて生じる外傷性椎体骨折生じる
とされます。


高齢者の脊椎椎体骨折のほとんどは、
骨粗鬆が原因であり
「尻もち」などの軽微な外力によって生じます。

 

 

 

脊椎椎体の骨折症状

 

腰背部痛や亀背、後円背のような変形やまれに下肢麻痺を生じます。
しかし、実際にはほとんど自覚症状がありません。
徐々に骨折が進行していく場合は、物を持ったり歩いた時に腰背部痛があったり、背中が丸くなる、身長が低くなるといった症状が出た場合に脊椎椎体骨折を疑います。

 

 

 

脊椎椎体の好発部位

 

脊椎は、1本の骨では無く、「椎骨」と呼ばれるブロックの形をした骨が積み重なってできています。

好発部位
として第11胸椎、第12胸椎、第1腰椎が多い
とされています。


引用:最後に記載

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圧潰率と脊椎椎体骨折の種類

 

・A楔状椎:
椎体の前縁の高さが減少

・B魚椎:
椎体の中央がへこむ変形

・C扁平椎:
椎体の全体に渡って高さが減少する変形


引用:椎体骨折基準

 

 

 

評価基準

 

定量的評価法(QM法)


C/A、C/Pのいずれかが、0.8未満、またはA /Pが0.75未満の場合を椎体骨折と判定します。
また、椎体の高さが全体的に減少する場合(扁平椎)には、判定椎体の上位または下位のACPよりおのおのが20%以上減少している場合を椎体骨折と判定します。
引用:椎体骨折基準

 

判定量的評価法(SQ法)


グレード0から3まで分類し、グレード1以上にあてはまる場合を椎体骨折と判定します。
引用:椎体骨折基準

 

 

 

治療法

 

脊椎椎体骨折の治療法は大きくわけて、
保存療法経皮的椎体形成術(BKP) があります。

①保存療法
発症急性期には、保存療法が有効です。
原則として「安静と疼痛コントロール」です。椎体骨折と診断されたら無理せずに、出来るだけ安静を保つ様に心がけ、また医療法のコルセットを着用する事が必須となります。

 

②経皮的椎体形成術(BKP)
保存治療によっても、腰痛が改善されない場合や、骨折が治らず偽関節となった場合などには、骨折椎体の中に骨セメントを注入する手術となります。
手術時間は1時間ほどで終了する比較的簡単な手術です。


引用:せぼねと健康.com

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リハビリテーション

 

目的として、脊柱の運動性・体幹筋力と下肢筋力の維持増強、および起居動作の早期回復です。
また胸郭の運動性も含め肺機能維持の為の呼吸訓練も重要です。

受傷直後(受傷後4週間)

普通、疼痛は1〜2週間の安静臥床で軽減します。
もし、2〜3週間の安静時臥床で軽減しない場合は感染や悪性腫瘍の転移などを疑います。

【良肢位指導】

疼痛の激しい急性期を過ぎれば、圧迫変形した椎体の軸圧を軽減する為に脊椎を軽度伸展位にしておきます。

【呼吸療法】

体幹筋のリラクゼーションと呼吸機能を維持する為、深呼吸を中心とする呼吸療法を行います。

【座位訓練】

1〜2週後より疼痛の軽減に合わせて徐々に座位をとっていきます。ギャッジベッドや椅子座位でも体幹が屈曲するような肢位は避けます。

【起立訓練】
急激な荷重による疼痛を配慮し、起立開始当初はティルトテーブルを使用すると良いです。場合によってはコルセットを併用し起立歩行練習へ進めます。


慢性期(受傷後から4週間以降)

腰背部の疼痛の軽減と筋スパズムを緩解する為、ホットパックであらかじめ温めてから各種運動を行なっていきます。

【運動療法】

体幹筋力増強・背筋群の過緊張の軽減・脊柱運動性の改善を目的とします。
ここでいくつか、運動療法を紹介していきます。

①背臥位
両足部にクッションを置き、膝関節伸展位のまま両足で下方を押す様にして膝股関節と体幹の伸展を促します。

 

②腹臥位
腹部の下にクッションを置き体幹を屈曲させます。そこから体幹を伸展し中間位から軽度伸展位に体幹を保持させます。

 

③四つ這い
四つ這いで、一側上肢または下肢を膝伸展位のまま挙上します。


【ストレッチング】

脊椎椎体骨折を羅患すると、腸腰筋の短縮が起こりやすくなります。特に大腰筋はT12〜L5の横突起を走行します。
その為、腸腰筋のストレッチングと強化が必要となります。


引用:最後に記載

【生活指導】
長時間に及ぶ同一姿勢を避けます。
特に座位は脊柱の屈曲を伴いやすいので30分〜1時間に1回は起立し、背筋を伸ばさせます。また、重量のあるものの持ち運びは避けます。

 


まとめ

 

脊椎椎体骨折は、高齢者女性に多く80代では40%に罹患するといわれています。
また、好発部位は、第11胸椎、第12胸椎、第1腰椎が多いです。
治療法として、大きくわけて保存療法と経皮的椎体形成術(BKP)があります。保存療法の場合、疼痛は1〜2週間で改善されます。また骨折が完治するには約2〜3ヶ月かかります。
また、早期からのリハビリテーションは重要であり、脊柱の運動性・体幹筋力と下肢筋力の維持増強、退院後の生活指導を行なっていきます。

 

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