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管理人のYudai(@yudai6363)です。
今回は、文献や書籍をもとに
解説をしていきます。
肩関節の運動機能障害で多い疾患である上腕二頭筋長頭腱は、多くの負担がかかり、障害を受ける部位となります。
目次
上腕二頭筋の基本的知識
上腕二頭筋長頭は以下の3つに区分出来ます。
①関節内部分
②結節間溝部分
③関節外部分
▶︎関節内部分
上腕二頭筋長頭は、肩甲骨の関節上結節・上方関節唇が起始であり、関節内部分は肩板疎部と鳥口上腕靭帯の下を通過し、大結節により形成される結節間溝を下降します。
▶︎結節間溝部分
結節間溝内では、横靭帯により固定され、その上方を鳥口上腕靭帯や肩甲骨下筋が結節間溝を覆い、長頭筋腱の固定をより強化されます
上腕横靭帯が肥厚(肥大)すると、結節間溝部分での上腕二頭筋長頭腱の摩擦がおき、疼痛が生じます。
▶︎関節外部分
広背筋と大胸筋の間を走行し、上腕中央にて短頭と合流し橈骨粗面に停止します。
上腕二頭筋長頭腱の機能
上腕二頭筋長頭は、上方関節唇を持ち上げる事で骨頭の上方移動を抑え、肩関節の安定化に寄与しています。
また、上腕二頭筋長頭は、上腕骨の結節間溝を走行し、外旋位で緊張が生じます。
よって、緊張が生じる事で骨頭の求心性を高め、肩関節の安定に寄与しています。
上腕二頭筋長頭腱の触診
①肩関節内・外旋中間位において、肩峰の前端から指を遠位に2横指程ずらします。
②その位置で内旋/外旋運動を他動的に行います。
③外旋運動では小結節が触診でき、内旋運動では大結節が触診できます。
上腕二頭筋長頭腱炎
上腕二頭筋長頭腱が結節間溝を経過する場所で炎症が生じ、それが肩の痛み症状として発症します。
これを「上腕二頭筋長頭腱炎」といいます。
▶︎原因
上腕二頭筋長頭腱は他の筋や腱と強調し、肩関節における全ての運動に関与します。
その為、上腕二頭筋長頭腱は常に上腕骨頭から機械的な摩擦や圧縮、伸張を受けています。
よって、上腕二頭筋長頭腱は慢性的にストレスを受けやすく、炎症を生じやすいと考えられています。
▶︎症状
以下の症状がみられます。
・肩関節の可動域制限
・肩関節の痛み
・運動時に肩関節に轢音が生じる
▶︎診断
上腕二頭筋長頭腱炎の診断には、以下の情報が参考になります。
・結節間溝に限局する圧痛
・肩関節の内外旋運動時に轢音及び疼痛が生じる
・上腕二頭筋長頭腱の肥厚によりインピンジメント徴候の陽性
▶︎評価
上腕二頭筋長頭腱の疼痛誘発テストで代表的な評価を紹介します。
・Speed test
・Yergason test
臨床で診るべき箇所
▶︎上腕骨頭の前方偏移
上腕骨頭の前方変位は上腕二頭筋長頭を伸張する為、伸張位で摩擦ストレスが加わり疼痛が生じます。
▶︎肩関節軟部組織の拘縮
肩関節後方軟部組織の拘縮は、著明な内旋制限を呈します。
上腕二頭筋長頭は外旋位で伸張する為、内旋制限が生じると上腕二頭筋二頭筋が伸張され続け摩擦ストレスが増強し疼痛が生じます。
リハビリテーション
▶︎肩関節のROMex
「上腕二頭筋長頭腱が瘢痕化し、腱が癒着する。結果、腱が滑走しない。」という経過をたどらない為に関節可動域訓練を実施していきます。
しかし、疼痛が生じている状態で行うと疼痛憎悪となる為、痛みが生じない範囲で行なっていきます。
▶︎筋力増強練習
腱板筋(ローテーターカフ)の強化を図り「等尺性収縮」で行っていきます。
最後に、肩関節の内外旋運動を行なっている動画を紹介します。
最後まで、閲覧して頂き有難うございます。
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