延髄内側梗塞の原因・症状・リハビリテーション
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本日もブログに訪れて頂き有難うございます。
ブログを運営している作業療法士のYudai(@yudai6363)です。

今回は、「延髄内側梗塞についてまとめていきます。

延髄内側梗塞(medial medullary infarction:MMI)の発生率は全体の脳梗塞の1%とされており、とても珍しい部位での梗塞とされています。

 

この記事を読めば、"MMIの解剖学的な部分から症状およびアプローチ法"が理解"できます。

それでは、早速解説を行っていきます。

 

 

 

延髄の解剖図

延髄の場所

全額面でみると、延髄は、脳幹のうち最も下方の部分になります。延髄の上方には橋、下方には脊髄があります。

 

横断面でみると、延髄は後頭骨に開いた大後頭孔という穴を通ります。背側には、小脳が位置しています。

延髄中央部は3段重ねの正月の餅のように見え、角が丸くなった台形の左右両辺の中央がくびれた様な形状を呈しています。

前方の1段目に中央で割れた両側に錐体路が通り、その後方2段目に下オリーブ核のふくらみ、その後ろがややくびれて、下小脳脚のふくらみが続きます。

 

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延髄の解剖

延髄腹側内側には
運動神経伝導路である錐体路。
小脳への入力繊維を出す下オリーブ核があります。

延髄中央内側には、
深部感覚伝導路である内側毛帯があります。

やや外側には
顔面の感覚の伝導路である腹側三叉神経視床路。
表在感覚の伝導路である外側脊髄視床路があります。

延髄内背側には、
眼球運動の調整に関わる内側縦束。
舌の運動繊維を出す舌下神経核があります。

背内側から外側には、
咽頭の運動に関わる凝核があります。

背外側には、
顔面の感覚の入力繊維と核である三叉神経脊髄路。
内臓の感覚に関わる孤束核。
内臓の運動繊維を出す迷走神経背側核が存在します。

 

 

 

延髄の機能

延髄は、"ヒトの生命維持にとって極めて重要"となります。

ここには呼吸運動を司る呼吸中枢があるので、この部位が障害されると呼吸が停止します。
その他にも、呼吸運動と関連のある咳、くしゃみ、発声を司る中枢、咀嚼中枢、嚥下中枢、嘔吐中枢、唾液分泌中枢などが延髄に存在します。

 

 

 

延髄における血管の灌流域

MMIは、血管領域から、

・腹内側領域

・腹外側領域

・外側領域

・後側領域

にわける事が出来ます。

腹内側領域には、
脳底動脈・椎骨動脈・前脊髄動脈が関与しています


腹外側領域には、
椎骨動脈・前脊髄動脈・後下小脳動脈が関与します。


外側領域には、
椎骨動脈・後下小脳動脈が関与します。


後側領域には、
椎骨動脈・後下小脳動脈が関与します。

 

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延髄内側梗塞の症状

MMIの症状として、以前までは古典的Dejerine症候群というものが有名でした。

古典的Dejerine症候群

・病巣と対側に生じる運動麻痺

・病巣と対側の深部感覚障害

・病巣と同側の舌下神経麻痺

が主な症状です。

しかし、
近年の報告では「古典的Dejerine症候群」の頻度は低く、

・対側の運動麻痺

・表在感覚障害
・核上性舌下神経麻痺

を呈する症状が多いといわれています。


引用文献:延髄内側梗塞27例における臨床的研究

また、両側に梗塞が生じると、四肢麻痺を呈する事に加え、呼吸不全や嚥下障害を急性期に伴い誤嚥性肺炎により予後が不良とされています。

引用文献:両側延髄内側梗塞に対するリハビリテーションの経験

 

 

 

延髄内側梗塞に対してのリハビリテーション

 

延髄内側梗塞で最も多い症状として、

・運動麻痺

・自覚的異常感覚
・構音障害

があります。

これらの症状には、
"早期からのリハビリテーション"が推奨されています。

2015の脳卒中ガイドラインでは、

"長期臥床で起こる廃用症候群や誤嚥性肺炎などの合併症予防のために早期離床をおこなうべき"

と述べています。

また、PT、OT、STの他職種の介入で運動麻痺の回復やADL能力の再獲得を目指していきます。


引用文献:脳卒中治療ガイドライン

 

 

 

まとめ

延髄は脳幹のうち最も下方部に位置し、灌流する動脈の支配領域の違いから生じる梗塞は、延髄内側梗塞・延髄外側梗塞に分けられます。

また、延髄内側梗塞は全脳梗塞の約1%とされており、とても珍しいとされています。

症状として、以前までは「古典的Dejerine症候群」が代表的な症状でしたが、近年の報告では古典的Dejerine症候群の頻度は低く、対側の運動麻痺、表在感覚障害(異常感覚)、核上性舌下神経麻痺(構音障害)を呈する症状が多いといわれています。

予後として、延髄内側には嚥下や呼吸に関与する神経核の障害により呼吸不全や肺炎を呈すると予後が不良とされています。

リハビリテーションとして、廃用症候群や誤嚥性肺炎などの合併症を伴わない為に早期離床をすすめ、またPT、OT、STの他職種の介入で運動麻痺の回復やADL能力の再獲得を目指していきます。

 

 

参考書籍およびアプリケーション

 

 

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本日も最後まで読んで頂き有難うございました。

 

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