脳の機能局在【後頭葉】について
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今回は

後頭葉の機能局在

について学んでいきます。

 

 

 

後頭葉場所とは

 

後頭葉の場所は、

側頭葉の後方、頭頂葉の後下方に位置します。

しかし、それとの境界線は不明確とされています。

 

 

 

後頭葉機能

 

主な後頭葉の機能は、

視覚形成の中心であり、

 

視覚がどの様な空間配置をとり、どこへ行くか?
(物体の位置や、眼や腕の制御・到達運動など)

 

何が視覚として認識されたか?
(物体の認識や形状・色など)

 

といった様々な視覚形成の機能に特化します。

 

また、重要な経路として

Where?What?の経路

があります。

 

 

Where?What?経路

 

眼から入った視覚情報を、

眼球の網膜から視神経を通り、視床の外側膝状体に入り、

そこから視放線を通って後頭葉のV1に送られます。

 

V1は、送られてきた視覚情報から

動きや奥行き」「色や形」などの

特徴を抽出し、V2へ送られます。

 

V2に送られた視覚情報のうち、

「動きや奥行き」の情報は、V3背側部・V5を介して

頭頂連合野に送られます。

これに基づき、

見ているものがどこにあるか(Where?)」

が判断されます。

この経路を「背側視覚経路」といいます。

 

また、「色や形」に関する情報は、V4を介して

側頭連合野に送られます。

これに基づき、

見ているものが何であるか(What?)

が判断されます。

この経路を「腹側視覚経路」といいます。

 

 

 

 

後頭葉構成

 

後頭葉は

①一次視覚野 :ブロードマン17野

②視覚前野 :ブロードマン18・19野

【ブロードマンの脳地図】

image:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)より

から構成されています。

 

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一次視覚野

 

一次視覚野は、

視覚情報から、形や色、動きや奥行きなどの情報を抽出し、

各情報をより高次の視覚野へ送る。

といった機能があります。

 

 

障害されると

 

一次視覚野が損傷されると、以下の症状が生じます。

1)同名半盲

2)Anton症候群

 

 

1)同名半盲

 

右視野は左脳に、左視野は右脳に入ります。

右の一次視覚野損傷では、左半分の視野が見えなくなります。

左の一次視覚野損傷では、右半分の視野が見えなくなります。

両側の一次視覚野損傷では、失明しこの事を皮質盲といいます。

 

 

2)Anton症候群

 

両側の一次視覚野が広汎に損傷されると、皮質盲が生じます。

その際、実際に見えていない事を否定し、見えている様に、

振る舞い、見えていると主張する現象です

 

※Anton症候群の詳細は、こちらのサイトを参照。

Anton症候群
-岐阜大学大学院医学系研究科 脳神経内科学分野-
http://www.med.gifu-u.ac.jp/neurology/column/medical/001.html

 

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視覚前野

 

視覚前野は、

一次視覚野から受け取った視覚情報を、

処理・統合し物体の認識や空間認知を行う

機能があります。

 

 

障害されると

 

視覚前野が損傷されると、以下の症状が生じます。

1)物体失認

2)画像失認

3)同時失認

4)相貌失認

5)色彩失認

6)地誌的記憶障害

7)純粋失読

8)Balint症候群

 

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1)物体失認

 

物品の視覚的失認で、

見てもその物品が何であるか分からないが、

触ると分かる。

時計をみた場合、止まっていると何だか分からないが、

秒針が動いていれば時計と認識出来る。

といった症状が生じます。

 

 

2)画像失認

 

図形、写真、標識などの認知障害で、見ても画像の説明を

正しくする事が出来ない。

といった症状が生じます。

 

 

3)同時失認

 

複数の対象物が写っている写真などで、個々の対象物の説明を

する事が出来るが、複数の対象物が写っている写真では、

説明する事が出来ない。

といった症状が生じます。

 

 

4)相貌失認

 

人の顔を見ても区別がつかないが、声を聴くと分かる。

以前から知っている人の顔が分からないものと、

新たに出会った人の顔が覚えられない。

といった症状が生じます。

 

 

5)色彩失認

 

色そのものが分からない。

白黒濃淡のみ認識出来る。

といった症状が生じます。

 

 

6)地誌的記憶障害

 

現在見ている風景を、これまで見た風景の記憶と照合出来ない。

よく知っている道路や場所を認知出来ない。

などの症状が生じます。

 

※道順が分からない障害(道順障害)は、頭頂葉内側面の損傷

で生じる為、地誌的記憶障害とは異なります。

 

 

7)純粋失読

 

聴いたり、言ったり、書いたりする事は正常であるが、

目で見た文字が読めなくなる。(なぞれば分かる。)

といった症状が生じます。

 

 

8)Balint症候群

 

Balint症候群は、3つの症状が生じるとされています。

 

①視覚性注視障害

1時点において1つのものしか認識出来ない。

個々のものは分かるが全体が分からない。

といった症状が生じます。

 

②精神性注視麻痺

眼は動くが、興味の対象に目を随意的に向けられない。

といった症状が生じます。

 

③視覚性運動失調

手足の麻痺も眼球の麻痺も無いが、

見ているものに手を伸ばす事が出来ない。

眼の前の物体を掴めない。

といった症状が生じます。

 

これらの3つの症状は、両側後頭葉障害で出現しやすい。

とされています。

 

 

 

まとめ

 

今回は、後頭葉の機能局在についてまとめました。

後頭葉の機能は「視覚形成」に大きく関与しています。

その為、後頭葉が損傷されると、

視覚に影響した障害が生じます。

本日も最後まで読んで頂き有難うございました。

 

 

 

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脳の機能局在【前頭葉】について

 

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