パーキンソン病を理解する〜病態からリハビリテーション〜
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今回の記事は、

「パーキンソン病の病態や症状、評価、リハビリテーション」

に対してまとめていきます。

 

この記事を読む事によって、

パーキンソン病の知識を身につけれます!

では、最後まで宜しくお願いします。

 

パーキンソン病とは

 

パーキンソン病は、

安静時振戦、強剛、無動、姿勢反射障害等の運動症状を特徴とし、うつ、睡眠障害、認知症などの非運動症状も高率に合併する神経難病」

とされています。

 

また、高齢になるほど発症率・有病率が上昇する為、

今後もパーキンソン病を患った対象者の増加が予想されています。

 

 

 

病態

 

パーキンソン病の原因として、ドパミン神経細胞の変性と脱落である。との説が有効とされています。

ドパミン神経細胞の局在は、主に中脳に分布する黒質腹側被蓋野領域などから各所に投射しています。

 

黒質

黒質は、大脳基底核に投射しています。

またドパミン神経細胞の80%が黒質に含まれるとされています。

“ドパミン神経細胞の興奮は大脳基底核を興奮させ、運動が円滑に行う事に関与"しています。

 

パーキンソ病では、黒質のドパミン神経細胞が減弱する事により大脳基底核へのドパミン神経細胞も減弱します。

よって固縮や無動などの運動障害が生じるとされています。

 

 

腹側被蓋野

腹側被蓋野は、大脳皮質、辺縁系に投射しています。

大脳皮質、辺縁系は、意欲、報酬や記憶などに関与しています。

 

パーキンソン病の非運動症状のうちに抑うつや認知障害などの症状と関係しています。

 

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症状

パーキンソン病の症状として、

主に運動症状非運動症状に分けられます。

運動症状

運動症状

 

・安静時振戦

・筋強剛

・無動

・姿勢反射障害 

 

・安静時振戦

安静時に手足や顔面などに自分の意志とは関係無く生じる震えの症状です。

特徴として意識的に手足を動かしている最中には振戦は抑えられます。

 

・筋強剛

全身の筋がこわばって硬くなり、身体を動かそうとする際も円滑さが無くなります。

また他動的に手足の関節を屈曲、伸展させた際に「歯車現象」というカクカクとした抵抗がみられます。

その為、パーキンソン病を患っている対象者は各関節に痛みを訴えたりする事もあります。

 

・無動

動作が少なり、動作緩慢となります。歩行では、歩くスピードが遅くなり、姿勢は前屈位となり、足を引きずって歩くようになります。また、顔の表情筋の動きも乏しくなります。(仮面様顔貌)その他にも嚥下障害や構音障害が生じます。

 

・姿勢反射障害

パーキンソン病が進行すると、身体が傾いた時に姿勢を立て直す事が出来なくなり、転倒に繋がりやすくなります。さらに重度になると体幹を垂直に保つ事が困難になり、斜めに傾いたり、前方や後方へ倒れ込むようになります。

非運動症状

非運動症状

 

・自律神経障害

・うつ

・睡眠障害

・認知機能障害

 

・自律神経障害

パーキンソン病における「自律神経症状」は多彩です。その中でも高頻度で見られるのが便秘とされています。

その他の症状として、頻尿や起立性低血圧生じます。

 

・うつ

パーキンソン病は、「うつ」を合併する頻度が高いとされています。

また、パーキンソン病を患う対象者の「うつ状態」はQOL低下の最大の原因と言われています。

よくみられる「うつ」の症状として、快楽の消失や興味の減退、意欲や関心の低下がみられます。

また運動症状の変動に伴い、不安感や恐怖感など出現する頻度も高いとされます。

 

・睡眠障害

レム睡眠行動異常や鮮明な夢を見る、日中の眠気、夜中に何度も目が覚める。などの症状がみられます。

 

・認知機能障害

思考が低下するなどの症状に加え、近年の報告では、脱抑制性の行動異常が見られる事が注目されています。

代表的な症状として、病的賭博、買物依存、性行動亢進、過食症などが挙がります。

さらに特定の行動を繰り返す反復常同運動も特徴として見られます。

 

運動症状と非運動症状は、高頻度で合併する多系統変性疾患であるとされています。

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診断と評価


パーキンソン病と確定する検査は、現在では存在しません。

その為、問診や画像診断、血液診断などで診断していきます。

パーキンソン病の診断基準

 

パーキンソン病の診断基準

 

Hoehn & Yahr分類 と 生活機能障害

また、パーキンソン病の重症度を分類する指標として、

「Hoehn & Yahr分類」「生活機能障害」

という分類法があります。

重症度のレベルによっては、「特定疾患医療寄付制度」という医療費を援助する事が出来ます。(Hoehn & Yahr分類:Ⅱ度以下から)

「Hoehn & Yahr分類」  「生活機能障害」

 

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リハビリテーション

 

2018年に日本神経学会のパーキンソン病治療ガイドラインで示されたリハビリテーションのエビデンスの主なものとしては、

「運動療法を実施する事により、身体機能、健康関連QOL、筋力、歩行に改善する。」

とされています。

「運動療法」「会話」「心理面」に対してのリハビリテーションの一部を紹介していきます。

 

運動療法

・リラクゼーション

・緩徐な体幹の捻転運動

・緩徐なROM訓練とストレッチング

・頚部と体幹の捻転運動

・背部の伸展と骨盤の傾斜訓練

・上肢の伸展を伴う関節可動域訓練

・座位と姿勢制御

・吸気と呼気相を意識した呼吸訓練

・移動・移乗訓練

・反復運動を促進する自転車訓練

・リズムをもったパターンでの歩行
(音刺激など)

・立位・バランス訓練

・緩徐な移動訓練:大きな歩幅で

・筋力増強訓練

・ホームエクササイズ

 

 

会話

・会話前に深呼吸をする

・横隔膜呼吸訓練

・構音訓練

・嚥下訓練

・顔面・口・舌の運動

精神・心理

・対象者と家族のカウンセリング

・認知機能評価

・レクなどのグループ訓練

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最後に

今回、記事にあげたパーキンソン病に対しての症状やリハビリテーションに関しては、必ずしも全てのパーキンソン病を患う対象者に当てはまるものとは限りません。

大切な事は、対象者の個々に合わせたリハビリテーションを実施する必要性があります。

 

最後まで読んで頂き有難うございました。

この情報が今後の一助になって頂けたら幸いです。