肩甲骨への触診・付着する筋の走行を理解する。
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本日もブログを読んで頂き有難うございます。

ブログを運営しているYudai(@yudai6363)です。

 

突然ですが、読んで頂いている皆様は、

触診が得意ですか?

療法士にとって、触診技術と筋の解剖学的知識は必ず必要です。

"触診無く、アプローチする運動療法を実施する事は不可能"です。

"触診無く、疼痛のメカニズムを考察する事は不可能"です。

つまり、触診無くして、良い臨床を行う事は出来ないと思います。

  

今回の記事は、

肩甲骨への触診、付随している筋の走行

について理解を深めようと思います。 

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肩甲棘・肩峰・棘三角

肩甲棘

肩甲骨背面にある棒状の骨隆起。

肩甲棘を境として棘上窩棘下窩に分かれます。

 

肩峰

肩甲棘の外側に連なる扁平な骨隆起。

前内側で肩鎖関節を構成します。

 

棘三角

肩甲棘の内側に連なる三角週に似た骨稜部。

 

 

 

肩甲骨に付随する筋

肩甲棘の上
僧帽筋中部線維が停止します。

肩甲棘の下縁:
三角筋後部線維が起始します。

棘上窩:
棘上筋が起始します。

棘下窩:
棘下筋が起始します。

肩峰:
三角筋中部線維が起始し、僧帽筋中部線維の一部が停止します。

棘三角:
僧帽筋下部線維が停止します。

 

 

僧帽筋中部・下部線維

 

 

三角筋中部・後部線維

 

 

棘上筋・棘下筋

 

 

 

触診Point

 

肩甲棘の触診

被検者を腹臥位として行います。

検者は、両方の手掌を使い被検者の上背部を軽く圧迫すると、内外側へと伸びる棒状の肩甲棘の大まかな位置を確認する事が出来ます。

大まかな部位を把握出来たら、肩甲棘の上縁では指を頭側から。下縁では指を尾側から触れ触診を行います。

 

 

肩峰の触診

 肩峰の触診は、肩甲棘の下縁を外側方向にすすめると、直角に前方へと折れる肩峰角を触れる事が出来ます。

この肩峰角から前方へ広がる扁平な骨部位が肩峰です。

 

 

棘三角の触診

 棘三角の触診は、肩甲棘の上縁か下縁を内側方向にすすめると、三角州のような扇状に肩甲棘の隆起が減少し平坦化していくのが触診出来ます。

 

 

 

臨床での観察点

肩峰の下面には、肩峰下滑液包が広がり肩関節周囲炎の要因の一つとなります。

その他関連する疾患として、腱板損傷肩峰下滑液包炎肩峰下インピンジメントなどが挙げられます。

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内側縁・上角・下角

 

 

内側縁

肩甲骨の内側を構成している縁です。

 

上角

 肩甲骨の内側縁と上縁より構成される三角の部分です。

 

下角

肩甲骨の内側縁と外側縁により構成される三角の部分です。

 

 

 

肩甲骨に付随する筋

内側縁:
大菱形筋、小菱形筋、前鋸筋が停止します。

上角:
肩甲挙筋が停止します。

下角:
大円筋と広背筋の一部が起始します。

 

大菱形筋・小菱形筋

 

 

前鋸筋

 

 

肩甲挙筋

 

 

大円筋

 

 

広背筋

 

 

 

触診Point

 

 

内側縁の触診

被検者を腹臥位として行う。

肩関節を他動的に伸展、内転、内旋させると、内側縁が胸郭から浮き上がります。

大まかな位置を確認したら、肩関節を下垂位に戻して触診します。

触診のポイントとして、内側縁に対して検者の指を垂直にあて触れると分かりやすいです。

 

 

上角の触診

 内側縁の触診を徐々に頭側へすすめると、上角に触れる事が出来る。

触診のポイントとして、上角は棘三角を越えたあたりから、やや前方に傾斜していく為、深めに触れると分かりやすいです。

 

 

下角の触診

 上角が触診出来たら、下方に向かって押し下げると、押された分、下角でもその動きを感じ取る事が出来ます。

触診のポイントとして、大まかに確認出来たら、内側縁と外側縁から触れながら触診すると分かりやすい。

 

 

 

臨床での観察点

・前鋸筋が麻痺すると、
上肢挙上の際に肩甲骨内側縁が胸郭から浮き上がる事(翼状肩甲骨)が観察されます。


image:公益社団法人日本整形外科学会

 

・三角筋が拘縮すると、
上肢は見かけ上下垂位を取っても、肩甲骨は上肢に引かれ通常の位置に上角、下角が位置しない事が観察されます。

 

・僧帽筋中部・下部線維の筋力が低下すると、
上肢を下垂位に取ると、肩甲骨下部が胸郭から浮き上がる事が観察される。

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肩甲下結節・鳥口突起

 

 

関節下結節

肩甲骨関節窩の下方にある骨隆起です。

 

 

鳥口突起

関節窩の内上方に位置する骨隆起であり、基部からほぼ直角に屈曲し、先端に向かって徐々に扁平化していきます。

 

 

 

付随する筋・靭帯

関節下結節:
上腕三頭筋長頭が起始します。

烏口突起:
・上方内側では、円錐靭帯、菱形靭帯、鳥口肩峰靭帯が付着します。
・下方内側では、小胸筋、鳥口腕筋、上腕二頭筋短頭が起始します。

 

円錐靭帯・菱形靭帯・鳥口肩峰靭帯

 

 

上腕三頭筋長頭・小胸筋

 

 

鳥口腕筋・上腕二頭筋短頭

 

 

 

触診Point

関節下結節の触診
関節下結節の触診は、被検者を腹臥位として行います。

肩甲骨下角が確認出来たら、外側縁に沿って、肩関節方向へ触診を進めます。

外側縁を沿っていくと、結節隆起を触れる事が出来ます。

 

烏口突起への触診
烏口突起の触診は、被検者を背臥位、座位として行います。

検者は、鎖骨の全長を確認して3等分します。

外側1/3の場所より1〜1.5横指ほど尾側を圧迫すると、烏口突起を触れる事が出来ます。

又は、被験者に肘関節屈曲を命じ、上腕二頭筋短頭を確認します。

上腕二頭筋短頭の筋腹を起始方向へ辿ると鳥口突起に触れる事が出来ます。

 

 

臨床での観察点

肩鎖関節脱臼
鳥口突起靭帯が付着する菱形靭帯、円錐靭帯が断裂すると、肩鎖関節脱臼が生じます。

 

鳥口突起炎
肩関節周囲炎の病態の中に、鳥口突起炎があります。
これは鳥口突起に付着する筋、靭帯等に生じる力学的ストレスによって生じる付着部炎です。

 

 

 

最後に

肩甲骨に付随する筋や靭帯は非常に多く、複雑な構成となっています。

肩甲骨の部位を的確に触診し、筋の走行を理解する事で狙った組織にアプローチ出来ると思います。

この記事が臨床を行うにあたって一助になって頂ければ幸いです。

 

肩関節シリーズ

 

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肩関節疼痛の疾患、評価、アプローチ方など以前の記事でまとめてあります。
※画像をクッリクすると、一覧が見れます。

良かったら参照してみて下さい。

本日も最後まで読んで頂き有難う御座います。