小脳を理解する。〜脳画像から読み解く〜
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ブログを運営しています、Yudai(@yudai6363)です。

今回は「小脳」について脳画像から読み解いて理解を深めていきます。

この記事を読む事により、
小脳の構造を理解できる。
脳画像から小脳を把握できる。
小脳病変の症状が理解できる。

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小脳の構造

小脳の機能解剖の脳画像から考えると、4つの領域に分けて考える事が出来ます。

4つの領域として小脳は、

・虫部

・小脳半球

・片葉小節葉

・小脳脚

の領域で成り立っています。

 

小脳の4つの領域


・虫部
虫部は小脳の背側の正中の領域であり、損傷すると「体幹失調」が生じます。


・小脳半球

小脳半球は背側の中部の両側に左右1つずつあり、損傷すると「同側の四肢の失調(測定障害を含む)」が生じます。

 

 

・片葉小節葉
虫部小節と片葉は腹側に位置し、この2つは繋がっており、まとめて「片葉小節葉」と呼ばれています。
損傷されると「眼振や目眩」が生じます。


・小脳脚

小脳脚は小脳外の領域との連絡線維が通っており、上小脳脚、中小脳脚、下小脳脚に分かれています。

上小脳脚
小脳から補足運動野への出力経路


中小脳脚
大脳皮質から小脳への入力経路


下小脳脚
脊髄から小脳への入力経路

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脳画像から小脳領域を特定する

中脳レベル

中脳レベルでは、「虫部」「小脳半球」を確認する事が出来ます。

しかし実際MRI画像で見ても虫部と小脳半球の区別がはっきりと分からない事が多いです。

確認するポイント
中脳と小脳の間の中脳水道(黒い部分)の後ろが「虫部」である。

 

 

橋レベル

橋レベルでは、小脳は色々な部分を見る事が出来ます。

小脳脚は、"橋と小脳を繋ぐ部分"です。またこの部分では、虫部小節を確認する事が出来ます。

 

 

延髄レベル

延髄レベルでは、小脳半球が見えますが、"虫部が見えない事が多い"です。(小脳半球は虫部より長い為)

虫部の代わりに、小脳扁桃を確認する事が出来ます。

確認するポイント
虫部と小脳扁桃を区別する方法として、小脳扁桃は虫部と違って左右に分かれている。

 

 

片葉小節葉

片葉小節葉では、"橋、延髄レベル"で確認する事が出来ます。
画像では、なかなか判別する事が難しく、片葉小節葉小脳半球の上に付着している。といった感じで認識出来ると思います。

 

 

小脳病変の症状

先ほども述べたように小脳病変の症状は原則として、

体幹失調座位や立位での動揺・歩行障害など。
→虫部の損傷で生じる。

四肢失調四肢の動きが調節困難(構音障害も含む)となる。
→小脳半球の損傷で生じる。

眼球運動障害眼振や目眩が生じる。
→片葉小節葉の損傷で生じる。

が挙がります。(この3つの症状しかない)

 

小脳病変以外の症状

小脳病変以外の症状があるとしたら、

・小脳病変が脳幹まで浸透しているのか?

・その他の領域と小脳連絡線維が途絶え、その他の症状あるいは、別の領域で小脳病変が生じているのか?

を疑います。


小脳病変が浸透する領域とは「脳幹」であり、"脳幹の背側には脳神経核(Ⅱ〜ⅻ)が存在"します。


つまり、"小脳病変が脳幹まで浸透している場合は、脳神経症状が生じる。"といった事になります。


また、"感覚神経の経路も脳幹背側に存在しており、脳神経症状の他に感覚障害が伴っている場合"があります。

 

小脳との連絡線維については、次回述べていきます。

 

 

まとめ

小脳「虫部・小脳半球・片葉小節葉・小脳脚」の4つ領域から成り立っている。

脳画像において、
虫部と小脳半球はで、「中脳レベル」のスライスで確認できる。
小脳脚では、「橋」レベルのスライスで確認できる。
片葉小節葉では、「橋・延髄」レベルのスライスで確認できる。


小脳病変の症状
として、

虫部の損傷では、体幹失調が。
小脳半球の損傷では、四肢失調が。
片葉小節葉の損傷では、眼球症状が生じます。


小脳病変以外の症状
があるとしたら、

小脳病変が脳幹まで浸透しているのか?
その他の領域と小脳連絡線維が途絶え、その他の症状あるいは、別の領域で小脳病変が生じているのか?
を疑います。

 

最後まで読んで頂き有難うございました。

次回は、小脳連絡線維についてまとめていきます。

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