下頭頂小葉を理解する。〜半側空間無視・視覚性運動失調〜
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本日もブログに訪れて頂き有難うございます。

ブログを運営している作業療法士のYudai@yudai6363)です。

 

今回の記事では、
下頭頂小葉の機能
について述べていきます。

この記事を読む事により、
・下頭頂小葉の機能・役割、脳画像の見方が理解できます。

下頭頂小葉の機能

下頭頂小葉は、
・視覚
・体性感覚
・聴覚
を連合する場所である事から、「頭頂連合野」と呼ばれます。

 

下頭頂小葉はこれらを統合する感覚の中間に位置しています。

・視覚では、
下頭頂小葉の後方、後頭葉が関与、

・体性感覚では、
下頭頂小葉の上方、頭頂葉(上頭頂小葉・中心後回)が関与、

・聴覚では、
下頭頂小葉の下方、側頭葉が関与します。

  

その為、これらの領域に障害が生じると、

"体性感覚とその他の感覚がうまく連合が出来なくなり様々な症状が出現"します。

 

代表的な症状として、

半側空間無視

視覚性運動失調

があります。

 

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半側空間無視

半側空間無視の有無を確認する1つのツールとして、脳画像から判断する方法があります。

 

画像を見るうえで重要となるのは、

・下頭頂小葉
・後頭葉
・前頭眼野

となります。

 

 

下頭頂小葉

下頭頂小葉は、「放線冠レベルのスライス」から確認する事が出来ます。

 

 

 

後頭葉

後頭葉は、「視床と脳梁膨大部が確認できるスライス」から探せます。

 

 

前頭眼野

前頭眼野は、「放線冠レベルのスライス」から確認する事が出来ます。

前頭眼野の機能として、「眼球を動かす機能」があります。

 

眼球を動かす事で、「外への注意を向ける」事が出来ます。

 

 前頭葉の前頭眼野が障害されると、

"自らが外への注意を向けるといった探索課題"において

運動性の空間無視」が生じます。

 

机上検査では「BITの線分抹消試験」などの自らが探す課題において支障を来す事が挙げられます。

 

 

半側空間無視が関わる神経連絡繊維

 半側空間無視が関わる神経連絡繊維として、

・上縦束(SFL-Ⅱ、Ⅲ)
・下前頭後頭束(IFOF)

が関与しています。

 

この神経連絡繊維が遮断されると半側空間無視が生じます。

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視覚性運動失調

視覚性運動失調とは、視覚と体性感覚の協調が困難となる障害とされています。

視覚認知や運動自体は正常ですが、視覚と体性感覚の協調が困難となり正しく目的物にリーチ出来ないといった症状が生じます。

 

 

損傷部位

視覚性運動失調が生じる部位として、

・下頭頂小葉
・頭頂葉(上頭頂小葉・中心後回)
・後頭葉

が関与します。

 

 

症状

臨床場面では、

・視覚認知や運動自体は問題ないが、うまくリーチ出来ない。
・簡単な動作だが、とても不器用に物を扱う。

といった事が観察されます。

 

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まとめ

下頭頂小葉は、「視覚」「聴覚」「体性感覚」の3つを統合しています。

 

その為、下頭頂小葉の領域が損傷される事により、
半側空間無視」や「視覚性運動失調」が生じます。

 

半側空間無視においては、
下頭頂小葉後頭葉前頭眼野領域が関与しています。

 

また、神経連絡繊維として、
上縦束(SFL-Ⅱ、Ⅲ)下前頭後頭束(IFOF)が関与しています。

 

視覚性運動失調においては、
下頭頂小葉上頭頂小葉後頭葉が関与しています。
その為、視覚と体性感覚の協調が困難となります。

 症状として、視覚認知や運動自体は正常ですが、"正しく目的物にリーチ出来ない"といった事が生じます。

 

 

 

参考文献
・後藤 純信:半側空間無視の病態生理.認知神経科学 Vol. 13 No. 1 2011
・中田佳佑:半側空間無視の臨床所見および病態メカニズムとその評価.保健医療学雑誌
・石合純夫:言語と空間性注意の神経心理学.脳外誌 25 巻 5 号 2016 年 5 月
・丹治順:頭頂連合野と運動前野はなにをしているのか?  ─その機能的役割について─.理学療法学第 40 巻第 8 号
・平山恵造:視覚性運動失調 (Ataxie optique) の臨床と病態.第5回日本失語症研究会特別講演
・粳間剛:リハビリPT・OT・ST・Dr.のための脳画像の新しい勉強本.三輪書店

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