既往歴でよく診られる内部疾患の血液データー値を理解する。
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ブログを運営している作業療法士のYudai@yudai6363)です。

 

 

リハビリを実施する際に、対象者の現病歴だけを確認するのでは無く、既往歴も確認する事がとても重要です。

 

今回の記事では、既往歴でもよく診られる

「内部疾患の血液データー値」

を中心にまとめていきます。 

 

血液データー値を診る必要性

セラピストは血液データー値から、臨床推論として活用する事が重要です。(診断するのはDr)

 

臨床推論の概念

対象者の訴えや症状から病態を推測し、対象者に最も適した介入を決定していく一連の心理(認知)的過程を指す。

公益社団法人日本理学療法士協会より引用

 

身体状態を把握する

血液データー値がいつもより(昨日・1週間前…)変化をしていないか確認する事が重要です。

 

介入時に血液データー値を診る事を怠ると、リハビリを行なっているに関わらず対象者の身体状態が悪化する場合があるからです。

  

血液データー値を見る上で重要な事は、「基準値から大幅に逸脱してないか」を確認する事です。

 

基準値

基準値は健常人の95%の方がこの値に含まれる事を指す。

国保中央病院より引用

 

 

効果判定や負荷量の判定に用いる

 血液データー値は、リハビリ実施後の効果判定や負荷量の判定を行う指標としても活用できます。

 

例)
・運動療法の効果判定として冠血管因子の改善を評価する。

・リハビリ実施後のCKの上昇による過用性筋力低下の有無を確認する。

 

 

コミュニケーションツールに使用する

血液データー値が異常値を示す場合は、DrやNsに相談し指示を仰ぐ事が重要となります。

 

特に急性期では、血液データー値は多職種とのコミュニケーションツールとして大いに活用出来ます。

 

回復期や在宅では、検査頻度が少ない為、直近のデータがない可能性があります。

 

その際は、評価結果や観察から、検査値の異常の有無を推測し血液検査の実施を促す事も大切です。

 

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内部疾患に生じる症状

既往に内部疾患がある場合には、貧血症状や炎症症状など様々な症状が出現する可能性があります。

 

内部疾患に生じる症状
・貧血症状
・炎症
・出血傾向
・栄養不良
・肝機能異常
・腎機能異常
・心不全  etc…
その為、これらの症状に関係する血液データー値を確認する必要があります。

 

 

貧血症状

 

貧血症状とは、赤血球数やヘモグロビン量が少ない事で全身の組織や細胞へ酸素を運搬する能力が低下している状態です。

 

貧血の軽度症状では、疲労感や脱力感、顔面蒼白症状があり、重度になると、めまいや、発汗、頻脈、呼吸数増加などが生じます。

 

指標となるデーター項目

・赤血球数(RBC)

・ヘモグロビン量(Hb) etc…

 

 

炎症症状

身体は感染症や組織障害を受けて毒素を算出している際に、炎症反応を起こします。

 

炎症反応が高いと、発熱や不快感などの症状を伴います。

 

指標となるデーター項目

・白血球数(WBC)

・C-反応性淡白(CRP) etc…

 

 

出血傾向

 損傷した血管内皮に接着、凝集して傷口を塞ぐのが血小板であり、血液を凝固させて止血するのが凝固因子です。

 

このどちらかに異常があった際に、出血傾向となります。

 

指標となるデーター項目

・血小板数(PLT)

・フィブリノゲン(Fib)

・プロトロンビン時間 INR(PT INR) etc…

 

 

栄養不良

栄養不良は主に、カロリー不足や蛋白質の不足を指しています。

 

栄養状態の評価に関連する疾患・病態は、貧血や肝機能障害、糖尿病など様々です。

 

指標となるデーター項目

・総蛋白(TP)

・アルブミン(ALB) etc…

 

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肝機能異常

肝機能の主な役割は、

・ホルモンなどの基になる物質、血液凝固因子、アルブミンなどの生成。

・ブドウ糖を貯蔵し、血糖値が下がった時など必要に応じ、分解して血液中に送り出す。

・老廃物など有害な物質を分解して無害化する解毒機能。

などが挙がります。

 

肝機能異常が生じると、貧血や栄養不良の状態になります。

 

指標となるデーター項目

・総ビリルビン(T-Bil)

・アスパラギン酸トランスアミナーゼ(AST)

・アラニントランスアミナーゼ(ALT)

・乳酸脱水素酵素(LD) etc…

 

 

腎機能異常

腎機能の主な役割は、

・血液をろ過し身体に必要な水分・成分のバランスを調整する。

・老廃物や過剰な水分・電解質を排出する。

・酵素を分泌して血圧を調整する。

・赤血球産生や骨の発育・維持などを調節する。

などが挙がります。

 

腎機能に障害が生じると、身体の老廃物が排出されず人工透析が必要になります。

  

指標となるデーター項目

・尿素窒素(BUN)

・クレアチニン(CRE)

・ナトリウム(Na)

・カリウム(K)etc…

 

 

心不全

 

心不全は、 心臓のポンプ機能がうまく働かず、全身の血液の循環が滞り血中濃度が増加します。

 

また心不全では、呼吸器疾患や腎疾患の合併症として併発する事も多く生じます。

 

心不全の症状として、動悸や呼吸困難、顔面蒼白など様々です。

 

指標となるデーター項目

・BNP

・NT-proBNP etc…

NT-proBNPは腎機能悪化でも上昇するため解釈には注意が必要です。

 

心不全についての詳細はこちら↓

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まとめ

 ◯血液データー値を確認する利点として、

・身体状態が把握できる。

・効果判定や負荷量判定に使用できる。

などが挙がる。

 

 

◯内部疾患がある場合は、

・貧血症状
・炎症
・出血傾向
・栄養不良
・肝機能異常
・腎機能異常
・心不全

に関係する血液データー値を確認する事が重要。

 

 

  

参考文献

・血液データー基準値:FALCO臨床検査案内サイトより
・実践!早期離床 完全マニュアル:易川元.彗文堂.2008
・リハに役立つ検査値の読み方・とらえ方:田屋雅信他.羊土社.2018
・これでわかる!「なぜ」から導く循環器疾患のリハビリテーション急性期から在宅まで内昌之他.金原出版株式会社.2015

 

尚、この記事は @domonkattshu さんにアドバイス等を頂き作成しました。

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