脳血管障害の病巣症状を理解する。
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管理人のYudai@yudai6363)です。

 

今回は、脳血管障害の病巣によって生じる症状やリハビリテーションの流れを文献を元に解説していきます。

 一次運動野〜放線冠にある場合

意識的動作では、一次運動野から多くの信号が送られ脊髄を介し筋細胞へと伝達されます。

 

その為、何かに注意や意識を向ける動作や新しい動作の獲得を行う際では、より一次運動野からの信号が多くなる事が予想されます。

 

 

一次運動野〜放線冠での損傷

病変が一次運動野〜放線冠までの伝達路の間で損傷を受けている場合には、強い力を発揮しようとしたり、細かな動きや素早く動かそうといった意識的運動が障害されます。

 

また損傷が明瞭な場合では、運動そのものが起こらない事や、弱い運動しか起こらない事が多いです。

 

一方で損傷が明らかでは無い場合で、前大脳動脈の狭窄や萎縮では、下肢や体幹の筋力とスピードに乗じたパワーの低下が多く、中大脳動脈の狭窄や萎縮では、手指の巧緻性に障害が生じる事が多くなります。

 

 

リハビリテーション

 一次運動野〜放線冠までの伝達路の間で損傷されても、病的な共同運動はすぐに生じません。(但し、二次的に不良に学習された結果として運動パターンの異常が起こる可能性はあります。)

 

その為、立ち上がり運動やトレーニングマシーンを用いた運動、歩行器などを用いた長時間の歩行練習などを積極的に行う事が可能です。

 

 

 

内包〜延髄にある場合

内包近傍(被殻・視床)では、錐体路と錐体外路の線維が交差しています。

 

錐体外路は錐体路からの運動命令を無意識のうちに補助する役割を担っています。

 

例えば、歩こうとする時に錐体外路が歩く準備を行う為に、無意識的に下肢の筋緊張を高くします。

 

 

内包領域での損傷

内包領域の損傷では、錐体路系と錐体外路系の協調された活動が障害される為、病的な共同運動障害が生じやすくなります。

 

 

視床領域での損傷

視床領域は意識的な知覚情報の中継路は有名ですが、それと同時に認知の中継路の役割も担っています。

 

視床領域が損傷されると知覚障害だけでは無く、様々な高次脳機能障害が生じやすくなります。

 

 

↓詳しくは、こちらの記事を参照。↓

 

 

脳幹領域での損傷

脳幹領域(中脳・延髄・橋)では、生命維持中枢を担う為、脳幹領域が損傷された場合には、呼吸や循環器系のリスク管理が重要となります。

 

また脳幹は広範囲である為、様々な症状が生じます。

 

その為、それぞれのレベルや横断面から評価し損傷部位を詳細に評価する必要があります。

 

 

↓詳しくは、こちらの記事を参照。↓

 

 

リハビリテーション

望ましくない運動パターンを引き起こさないように注意しながら、正確な運動パターンを繰り返し行い運動動作の獲得を図っていきます。

 

また成功体験が運動記憶を補助する為、正しいフィードバックや難易度調整などが重要となってきます。

 

 

↓詳しくは、こちらの記事を参照。↓

 

 

 

 

 

網様体にある場合

網様体では、脳幹から大脳皮質全体に一面に分布する細胞集団です。

 

網様体の役割として、呼吸や血圧、覚醒(意識)など生命に関わる中枢を担います。

 

 

網様体での損傷

網様体が損傷された場合には、覚醒や意識不良といった生命危機に陥る可能性や広範囲な大脳の不活化が生じます。

 

 

リハビリテーション

 意識や覚醒レベルが向上するプログラムを実施する事が大切です。

 

 具体的には、立ち上がり練習や対象者が興味を引く課題を取り入れた立位練習など実施していきます。

 

 

↓詳しくは、こちらの記事を参照。↓

 

 

 

 

まとめ

一次運動野〜放線冠までの領域で損傷された場合では、病的な共同運動は生じにくい為、リハビリテーションにおいては、起立練習やトレーニングマシーンを用いた運動、歩行器などを用いた長時間の歩行練習などを積極的に行う事が可能です。

  

内包〜延髄までの領域で損傷された場合では、錐体路系と錐体外路系の協調された活動が障害される為、病的共同運動障害が生じやすくなる為、リハビリテーションにおいては、望ましい運動パターンを繰り返し行い運動動作の獲得を図っていきます。

 

網様体で損傷された場合では、覚醒、意識不良といった生命危機に陥る可能性や、広範囲な大脳の不活化が生じやすくなる為、リハビリテーションにおいては、起立練習での課題など意識や覚醒レベルが向上するプログラムを実施していきます。

 

 

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参考文献

・高倉保幸:脳血管障害例に対する病巣に応じた運動学習の進め方. 理学療法科学22(4):553–557,2007

・植村研一:脳仕組みからみた脳の診かた①.臨床リハ13(1): 42-49.2004

・植村研一:脳仕組みからみた脳の診かた②.臨床リハ13(2): 136-143.2004