寝返り動作を理解する。〜屈曲回旋パターンと伸展回旋パターン〜
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管理人のYudai@yudai6363)です。

 

寝返り・起居動作を中心にシリーズ化にて解説していきます。

 

今回の内容は、寝返り動作における屈曲回旋パターンと伸展回旋パターンについて述べていきます。

 

概要

寝返り動作は、臥位から姿勢を変える為の最初の動作です。

 

寝返り動作において多様な運動パターンが存在する一方で、健常成人が用いる寝返り動作の運動パターンには普遍的特性が存在しています。

 

普遍的特性とは?

脊柱の回旋運動による肩甲帯と骨盤帯の間の回旋。

 

健常成人の寝返り動作では、安静臥位から身体各体節を筋活動によって連結させて、頭部やそれ以外の部位から始まった回旋運動が途切れる事がなく全身に波及します。

その際に、身体の全ての体節が身体の回転運動を阻害しないように運動するのが特徴です。

 

 

 

寝返り動作における運動パターン

寝返り動作には様々な運動パターンが存在します。

 

体軸内回旋に着目して運動パターンを大別すると、

・体幹の伸展回旋を用いる運動パターン

・体幹の屈曲回旋を用いる運動パターン

に分類されます。

 

 

 

伸展回旋を用いる運動パターン

体幹の伸展回旋を用いる運動パターンは、下肢や骨盤帯から運動が開始、回旋運動は尾側から頭側方向へ波及します。

この時に、頭頸部が伸展回旋するのが特徴です。

 

伸展回旋パターンを使った寝返り動作では、上側になる下肢で床面を押し付けて回旋の駆動力を提供して身体を回転させます。

寝返りが終了するまで、股関節を伸展させて床面を押し続けなければならない為、股関節の十分な伸展可動域や筋力がないと寝返りを行う事が困難になります。

 

その為、股関節の伸展可動域の低下や筋力低下が著しい対象者は、下肢による駆動力の不足を補う為に、上肢を手すりで引き、股関節と膝関節を屈曲する事で、股関節の伸展可動域の不足を代償し、床面を下肢で押し続けられるようにしています。


 

 

屈曲回旋を用いる運動パターン

屈曲回旋パターンは頭部から運動が開始し、回旋運動が頭側から尾側方向へ波及します。

この時に、動作に先行し頭頸部のわずかな屈曲と寝返る側への回旋運動が起きるのが特徴です。

 

屈曲回旋パターンを使った寝返り動作では、上側の上肢が寝返る方向へリーチするように伸びていきます。

 

また、上側の下肢は動作の前半で床面を押しますが、動作の後半まで床面を押し続ける事は無く、動作の後半では体幹の屈曲回旋の作用が切り替わり、肩甲帯と骨盤帯の回旋運動が逆転する現象が起きるのが特徴です。

 

 

 

重要点

寝返り動作を起き上がり動作に繋げていく為には、屈曲回旋パターンの寝返りを獲得する必要があります。
(伸展回旋パターンでは円滑に起き上がりまでが困難になる。)

 

次回、屈曲回旋パターンの寝返り動作について必要なメカニズムを解説していきます。

 

 

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参考文献

・石井慎一郎:動作分析 臨床応用講座 バイオメカニクスに基づく臨床推論の実践.株式会社メジカルビュー社.2019