起き上がり動作を理解する。〜起き上がりの動作分析を中心に〜
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管理人のYudai@yudai6363)です。

 

寝返り・起居動作を中心にシリーズ化にて解説していきます。

今回の内容は、起き上がり動作における動作分析について述べていきます。

 

寝返り動作の記事については、こちらを参照。

 

概要

起き上がり動作は、対象者の自立した日常生活を保障する重要な動作となります。

 

起き上がり動作の特徴として、側臥位から重力に抗して90°変化する動作という点になります。

 

起き上がり動作では多くの運動パターンが存在し、助長性のある運動戦略の選択が行われる点で動作分析が難しいとされています。

 

一方で、起き上がり動作における運動課題に対する力学的要素は普遍的であり、いかなる運動パターンであっても共通した力学課題の遂行が必要になります。

 

 

 

起き上がり動作の力学課題

起き上がり動作に要求される力学課題は、

①身体を鉛直上方へ動かす運動量を生みだす

②支持基底面の変化に伴って身体重心を移動させ、その中で重心を支持する

事などが挙がります。

 

起き上がり動作の普遍的な力学課題を達成する為の運動戦略として、体幹の屈曲・回旋要素が極めて重要となります。

 

起き上がり動作における体幹の屈曲・回旋には十分な可動域と腹斜筋群の活動が要求されます。

 

特に片麻痺対象者は、上肢を使って身体を引っ張り起こすような代償動作が代表的です。

しかし、そのような代償動作を用いると連合反応を誘発し、体幹の屈曲・回旋を阻害してしまいます。

 

 

 

起き上がりの動作分析

通常行う体幹の屈曲・回旋を用いた起き上がり動作のメカニズムは、屈曲回旋を用いた寝返り動作のメカニズムと共通する部分が多く、寝返りながら起き上がる一連の動作が重要となります。

 

また、起き上がり動作の最大のポイントは寝返りからone elbowになるメカニズムです。

 

 

第1相

頭頸部のわずかな屈曲と回旋が起き、上側の肩甲骨の前方突出とリーチが起きるまでの区間を指します。

 

 

第2相

上部体幹が回旋運動を始め、上側になる肩が下側の肩の上に配列されるまでの区間を指します。

 

 

第3相

体軸内回旋が進み、前方突出された上側の肩が下側の肩を超える時期からon elbowが完成するまでの区間を指します。

体軸内回旋と体幹の抗重力屈曲活動が高まり、on elbowになります。on elbowになった側の肩甲骨は体重支持のために安定性が要求されます。

 

 

第4相

on elbowから長座位が完成するまでの区間を指します。

体軸内回旋と股関節屈曲により体重支持の場所が肘から手根へと移動します。

手根部まで体重が移動すると、手根で床面を押しながら殿部と下肢で支持基底面内に重心を移動させて長座位が完成します。

 

 

 

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参考文献

・石井慎一郎:動作分析 臨床応用講座 バイオメカニクスに基づく臨床推論の実践.株式会社メジカルビュー社.2019