不随意運動を理解する。〜各症状を中心に〜
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管理人のYudai@yudai6363)です。

今回は不随意運動の各症状について解説していきます。

 

不随意運動とは?

不随意運動とは、正常では起きない異常運動(生活で支障をきたす)であり治療の対象になる動きです。

 

不随意運動が生じる原因として以下の事が考えられます。

誰でも持っている運動が異常に大きくなる。

幼児期に存在し、大人になると抑制されていた運動が、病気により脱抑制されて出現する動き。

正常では無い回路が形成され、その回路により異常運動が出現する。

 

 

 

不随意運動の観察ポンント

観察ポイントとして、不随意運動を誘発する状況や因子が何であるかを評価します。

・安静時

・姿勢時

・運動時

・精神的ストレス時

・運動負荷時 etc…

 

 

続いてどのような運動パターンであるかを評価します。

・部位や振幅

・頻度や速度

・相互の関連性

・規則性の有無 etc

 

 

 

不随意運動の種類

不随意運動は、運動の出現する部位により大きく3種類に分けられます。

そして、更に運動の性質でいくつかに細分化されます。

 

 

1)筋束のレベルに生じる不随意運動

・筋線維束性収縮

・ミオキミア

 

2)個々の筋や少数の筋群に生じる不随意運動

・振戦

・ミオトニア

・ミオクローヌス

・反側顔面攣縮

・チック

 

3)四肢や体幹に生じる不随意運動

・バリズム

・ミオクローヌス

・ジスキネジア

・アテトーゼ

・ジストニア などがあります。

筋線維束性収縮

筋腹に肉眼的にみられる筋の小さな攣縮であり、基本的には、筋線維群もしくは1つの運動単位の無規則な自発収縮です。

主には、下位運動ニューロンの障害によって起こり得ると考えられています。

主な疾患として、ALSが挙がります。

 

 

 

ミオトニア

筋に刺激が加わった際に生じるこわばりであり、手を強く握ると開けない把握ミオトニア筋腹を強く叩くと持続的な筋収縮が生じる叩打ミオトニアが代表的な症状です。

主な疾患として、筋強直性ジストロフィーが挙がります。

 

 

 

振戦

ほぼ一定のリズムで主動筋と拮抗筋が交代性かつ周期性に収縮します。

振戦が出現する状況として、

・安静時振戦

・動作時振戦

があります。

 

 

◯安静時振戦

静止時に観察できるものであり、身体の一部が重力に抗して完全に支えられている時に生じます。

安静時振戦は、活動時に最小限・消失します。

主な疾患として、パーキンソン病などが挙がります。

 

 

◯動作時振戦

動作時振戦には、大きく分けて3つに分類されています。

1)運動時振戦

2)企図振戦

3)姿勢時振戦

 

 

1)運動時振

運動時振戦は、目標に向かう運動の部分で出現し、振幅が小さいのが特徴です。

特徴として、運動の開始直後から生じて目標物に手が届き動作が終わると震えが止まります。

運動時振戦は、加齢に伴い目立つケースが多いとされています。

 

 

2)企図振戦

企図振戦は、意図的な動作の最中に生じます。

特徴として、目標物に近づけば近づくほど企図振戦が悪化します。また震え自体は比較的ゆったりとした粗大な動きになります。

主な疾患として、脳卒中(小脳領域)多発性硬化症などが挙がります。

 

 

3)姿勢時振戦

姿勢時振戦は、腕や脚を重力に抵抗する位置に保持した時に最も顕著になります。

姿勢時振戦は、運動時振戦と同様に加齢に伴い目立つケースが多いとされています。

 

 

 

ミオクローヌス

突発性で持続の短い不規則な不随意筋収縮で、四肢や顔面の筋がビックと収縮して生じます。

 

 

ミオクローヌスは大きく分けて3つに分類されています。

1)皮質性ミオクローヌス

2)脳幹性ミオクローヌス

3)脊髄性ミオクローヌス

 

 

1)皮質性ミオクローヌス

症状として、四肢遠位部や顔面に多くみられ、刺激や随意運動により増強させたり、てんかんを伴う場合があります。

責任病巣は、大脳皮質−感覚運動野の神経細胞とされています。 

 

 

2)脳幹性ミオクローヌス

意識障害の対象者において代謝性脳症は比較的遭遇しやすい疾患です。

脳幹性ミオクローヌスは、代謝性脳症によって引き起こされます。

症状として、全身性の単収縮jerkが四肢近位筋や体幹筋の屈筋群に同期性クローヌスが生じます。

 

 

3)脊髄性ミオクローヌス

脊髄虚血血管異常腫瘍脊髄炎運動ニューロン疾患などが原因で脊髄性ミオクローヌスを引き起こします。

症状として、一肢や両下肢、隣接する体幹などに律動的にミオクローヌスが生じ、睡眠中も持続します。

 

 

 

バリズム

主に脳血管障害(視床下部または視床下核–淡蒼球路)によってバリズムを引き起こします。

症状として、上肢や下肢の近位部から投げ出すような大きく激しい不随意運動であり、1秒数に1回程度で不規則に繰り返し生じます。

 

 

 

ジスキネジア

ジスキネジアとは、ジストニアや振戦、バリズム、アテトーゼ、ミオクローヌスなどが複数の組み合わせで起こる運動の総称を指します。

主に抗精神薬抗Parkinson病薬の長期内服患者では高頻度でジスキネジアを認めます。

症状として、口をもごもごもさせるような比較的ゆっくりした運動や、頸の前後屈や回旋運動などの繰り返し起こる運動などが生じます。

 

 

 

アテトーゼ

主に脳性麻痺低酸素脳症などによってアテトーゼを引き起こします。

症状として、四肢遠位部優位に持続時間の長い肢を捻れるような運動が生じます。

また、随意的には真似しがたい不規則な運動が特徴です。

 

 

 

ジストニア

主に脳症脳血管障害薬剤症などによってジストニアを引き起こします。

症状として、姿勢異常や捻転、反復運動が生じ、特定の動作や姿勢、感覚刺激で症状が出現したり増悪したりします。

また、精神ストレスで増強し睡眠時には消失するのが特徴です。

 

 

 

参考文献

・野津田啄:不随意運動にも色々あるー診断と鑑別についてー 神経治療Vol36 2014.

・白石眞:不随意運動の診断と治療:「ふるえ」の診かた中心に 神経治療Vol36 2019.

・能勢裕里江:【運動系】不随意運動部位とパターンをどう診るか Medicina Vol51 2014-7

 

 

 

 

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